一畑駅(いちばたえき)は、かつて島根県平田市(現・出雲市)小境町にあった一畑電気鉄道(現・一畑電車)北松江線の駅(廃駅)である。

歴史

1915年(大正4年)の北松江線延伸に伴い、「目のお薬師様」として知られている一畑寺(一畑薬師)の最寄り駅として設置された。終着駅でもあった。1928年(昭和3年)の延長にともない、全体から見ると終着駅というよりは、いわゆる盲腸線の端のような位置となった。

その後、太平洋戦争末期の1944年(昭和19年)に一畑口駅 - 当駅間 (3.3 km) が不要不急路線として鉄材(レールなど)が供出されたため営業休止となり、1960年(昭和35年)に正式に廃止された。当駅廃止後は、隣駅である一畑口駅が一畑寺(一畑薬師)の最寄り駅となっている。

年表

  • 1915年(大正4年)2月4日:一畑軽便鉄道の雲州平田 - 当駅間延伸開業に伴い終着駅として開業。
  • 1925年(大正14年)7月10日:一畑電気鉄道に改称。同社の駅となる。
  • 1944年(昭和19年)12月10日:小境灘(現・一畑口) - 当駅間休止に伴い営業休止。
  • 1960年(昭和35年)4月26日:一畑口 - 当駅間廃止に伴い廃止。

駅構造

単式ホーム1面1線および側線がある地上駅であった。

駅周辺

当駅があった周辺は「一畑駅前」という地名になっている。

  • 島根県道23号斐川一畑大社線
  • 小境川
  • 一畑寺(一畑薬師)

廃止後の現状

当駅および路盤跡は整備されて一畑自動車道となり、その後は島根県道23号斐川一畑大社線になっている。

その他

  • 一畑電気鉄道の100周年記念として2012年(平成24年)4月6日に販売された切手には、一畑軽便鉄道時代の当駅の図柄が含まれていた。

隣の駅

一畑電気鉄道
北松江線
一畑口駅 - 一畑駅

脚注

関連項目

  • 日本の鉄道駅一覧

外部リンク

  • 一畑グループの沿革 - 一畑グループ
  • リメンバ〜 しまね 一畑駅(その1) - 大正時代の当駅の絵葉書が掲載されている。
  • リメンバ〜 しまね 一畑駅(その2) - 昭和初期の当駅の絵葉書が掲載されている。
  • 1967年5月20日撮影の空中写真:地図・空中写真閲覧サービス(国土地理院)- 写真中央からやや左下に、当駅跡地と路線跡が見える。

Clip & Scrap 一畑電鉄 一畑口駅

一畑電鉄

れとろ駅舎 一畑口駅

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〔廃線巡りの旅〕 一畑電鉄・一畑口駅と一畑駅までの廃止区間編 HARLEYDAVIDSON