海蔵寺(かいぞうじ)は、徳島県海部郡牟岐町にある高野山真言宗の寺院である。山号は出生山。本尊は千手観世音菩薩。
歴史
創建年は不詳。室町時代に牟岐東浦(現在の牟岐町灘宮田)に創建したと伝わる。1606年(慶長13年)に徳島藩祖・蜂須賀家政が立ち寄り、現在の「出生山 蓮華地院 海蔵寺」と唱えるよう告げられ寺号を改名した。
慶長と宝永の大津波で被災し、本堂などを流失。その後、徳島藩の家老で牛岐城主を務めた加島家出身の加島宥義によって現在地の観音山に移転。旧本堂は1877年(明治10年)に火災により焼失し、後に再建された。幕末には土佐勤皇党の23士が土佐藩を脱藩し、牟岐に移送され、海蔵寺に臨時郡役所が置かれ取り調べが行われた。
また本尊の千手観世音菩薩の脇佛である阿弥陀如来立像は1996年(平成8年)1月19日に牟岐町有形文化財に指定されており、山号額の「出生山」は瀬戸内寂聴の書によるものである。裏山の観音山には観音堂と第二次世界大戦の戦没者のための忠魂碑が建立されている。
交通
- JR「牟岐駅」より徒歩で約15分。
脚注
外部リンク
- 出生山 海蔵寺




